​NHKドキュメント72時間「東京・植物園 わたしだけの冬に」

- 映画・テレビ鑑賞
番組HPより)
舞台は東京のど真ん中にある植物園。冬の間は見どころは少ないのかと思いきや、何かを目当てに訪れる人たちがいる。あえて冬に、植物と向き合おうとする人たち。そのまなざしの先に何があるんだろう。

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東京・文京区の小石川植物園を訪れる人たちにお話をうかがった回です。

冬の緑の少ない時期で、人はまばらでしたが、訪れた人たちはそれぞれの楽しみ方で過ごされていました。

自分だけの秘密の撮影スポットがある男性、ベンチに座って景色を眺めながら過ごす男性、この植物園の木を題材に園内で絵を描き続けている画家、故郷の花である「蝋梅」の木を訪れる中国人の大学院女性など、過ごし方はさまざまでした。

家が近所で園内を毎日散歩しているという女性は、冬のこの枯れた感じが一番好きだと言って、「花は盛りに、月は隈(くま)なきをのみ見るものかは」という兼好法師が徒然草に残した言葉の一節を紹介してくれました。

「桜の花が満開のとき、月は曇りがない満月のときだけ見るものであろうか、いや、そうではない」という意味で、そのことが年を重ねると分かる、と話されて印象的でした。