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番組HPより)
河川や海洋で劣化するなどして粒子状となったプラスチック。いま人体に取り込むことによる健康リスクが世界の研究者から指摘されている。便利さの一方で様々なリスクを突きつけるプラスチックとどう向き合うのか考える。
イタリアの研究者は去年3月、プラスチックを体内に取り込んだ動脈硬化症の患者の死亡率が4.5倍にも高まっていた可能性を報告。さらに去年初めて日本国内でも人の血液中からプラスチック粒子が発見された。
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今、プラスチック粒子の健康への影響が懸念されているということです。
富士山の山頂で、大気中のマイクロプラスチックを収集したところ、ポリエチレンやポリスチレンなど14種が採取されたという結果で、呼吸によって吸い込んでいるリスクがあるということです。
イタリアの研究では、動脈硬化症の要因の一つがプラスチックだと明らかになったということです。研究によると、血管の内壁にできるコレステロールや脂肪などの塊り「プラーク」の中にマイクロプラスチックが含まれていることが分かり、約半数の患者にプラスチック粒子が含まれていることが分かったということです。
さらに、プラーク内にプラスチックが見つかった人は、心筋梗塞や脳卒中などの死亡リスクが約4.5倍高いことも分かってきたということでした。
2060年には世界のプラスチックごみの量が約3倍になる試算だそうです。現在、プラスチック削減のため、リサイクルの使用や、微生物に分解されるプラスチックなど、取り組みが各方面で進められていますが、コストなどの課題もあって簡単ではなく、心配される話でした。