(
番組HPより)
浮世絵史上最大のヒットシリーズとされる「東海道五十三次」を描いた歌川広重。東海道を旅して人気の秘密を調べると、天才エンターテイナー・広重のマジックが見えてきた!
---
浮世絵師・歌川広重が描いた「東海道五十三次」がヒットした秘密に迫った回です。
東海道を実際に旅して、描かれた絵と実際の風景を比べてみると、広重のマジックが見えてきました。
徹底的に「リアル」に描かれているところがある一方、実際とは違って風景の一部を強調した「デフォルメ」して描かれているところがありました。
その極意として、広重は「ありのままの描写に創意工夫を加えたとき それが作品になる」と語っていたということです。
また、「旅のガイドブック」としての一面もあり、最後の「京都・三条大橋」の絵では、実際には絵の構図に入りきらない「比叡山」を背景の中央に描くことで、京都のイメージを一枚に凝縮させたということです。
こうして人々は絵をそろえると、江戸に居ながらにして東海道を旅した気分を味わえて、手軽に旅の模擬体験ができたそうです。
東海道五十三次には、「リアル」「デフォルメ」「旅のガイドブック」など、いろいろなヒットの要因が詰まっているということで、広重のエンターテイナーとしての類まれな才覚を感じました。