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番組HPより)
ヨーロッパで最も深い大渓谷。美しいエメラルドグリーンの清流の色彩の謎と、1年のうちのわずかな期間、自然条件が重なった時にだけ現れる驚異の現象「白い大蛇」を追う。
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モンテネグロのドゥルミトル国立公園にある巨大渓谷「タラ渓谷」で、幻の自然現象「白い大蛇」の撮影に挑んだ回です。
タラ渓谷は、ヨーロッパで最も深い渓谷とされ、全長80キロに及ぶ巨大渓谷で、そこを流れるタラ川は、エメラルド色の美しい清流でした。
まず、川をラフティングで下りながら、エメラルド色の秘密を探りました。渓谷は巨大な石灰岩でできているということでしたが、この石灰岩が溶け出して、タラ川の水には炭酸カルシウムの結晶が多く含まれているため、光が当たると美しいエメラルド色に見えるということでした。
そして、1年の5、6月のわずかな期間にだけ現れるという「白い大蛇」の撮影に挑みました。
白い大蛇は、タラ渓谷にさまざまな気象条件がそろったときに霧が発生し、まるで巨大な蛇のようにくねくねと渓谷の中を動いていくのだということです。
①湿気、②大気と川の温度差、③高気圧、④川の激しい流れ、の4つの条件が必要で、現地の山岳ガイドや気象予報士の協力を得ながら、その条件がそろう日時やポイントを探り、撮影に挑んで、白い大蛇を捉えることに成功しました。
霧が発生して、深い渓谷を白い霧が埋め尽くすと、それが激しい川の流れでうねうねと動き出して、やがて1時間ほどで消え去って、まさに幻の大蛇のような絶景でした。