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番組HPより)
紀伊半島南部、和歌山県の大塔山系。年間降水量が4000ミリ近くにも達する日本有数の雨の多い地域だ。秋の大塔山系で森と水が育む命の営みを見つめる。
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秋、紀伊半島の大塔山系(おうとうさんけい)で、生きものたちの営みを見つめた回です。
主峰の大塔山を中心に山々が連なる大塔山系は、日本有数の雨の量が多い地域だそうです。深い森の中を幾筋もの清流が流れていて、緑と水が豊かな自然環境には様々な生きものが暮らしていました。
秋が深まる11月、夏に川の中流で暮らしていたアユが、産卵の季節を迎えて下流に集まってきていました。アユは、海に下って成長する稚魚のために、できるだけ下流に集まるということです。
たくさんのアユが集まってきて川面を跳ねたり躍動する姿が見られ、その彼らを狙って、ミサゴやトビ、ダイサギなどもやって来て、アユと鳥たちの攻防がありました。
一方、川の最も上流では、冷たい水を好むアマゴが、流れてくる虫を捕らえて暮らしていました。これから虫が乏しくなる厳しい冬の季節が近づくある日、アマゴのペアがじっと春を待つように静かに泳ぐ姿があって印象的でした。