NHK小さな旅「ありし日の あの響きと~みちのく音紀行~」

- 映画・テレビ鑑賞
番組HPより)
ふだんは気に留めることもない日常の「音」。しかし、聞こえなくなると途端に懐かしく感じたり、一緒に聞いた誰かを思い出したりすることがあります。みちのくの音をめぐって旅をします。

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再放送を視聴。
東北に暮らす人々の記憶の片隅に刻まれた音を巡った旅です。

暮らしの中で日常的に聞こえていた音や、ある時に聞いた印象に残る音など、4つのエピソードの紹介がありました。

宮城県登米市の70代の男性は、「カジカガエルの鳴き声」が聞こえる里山に住み、子供の頃の記憶として残っているそうですが、16歳で都会に働きに出て60歳まで長く故郷を離れて暮らす生活が続いたそうで、向こうでカエルの鳴き声が響く故郷を思いながら暮らしていたという話をされて、しみじみとしました。

岩手県大船渡市の男性は、江戸時代から続く鍛冶屋の6代目で、「鉄を打つ音」が聞こえるのが日常だったそうです。漁に使うモリなど鉄で何でも作ってきたそうですが、大震災の津波で壊滅的な被害を受け、その音が一度途絶えたということです。鍛冶場は全壊し、仕事を続けることをあきらめていましたが、鍛冶屋を必要とする漁師たちから背中を押されて再建を果たし、再び鉄を打つ音が戻ったそうで、暮らしの中に根差した日常の「音」の大切さを感じるエピソードでした。
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