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番組HPより)
40億年をかけて進化したヒトの肉体。しかし同時にそれは「退化」の連続でもあった。いまも私たちの体には“退化器官”が残る。進化と退化の両輪で進むヒトの柔軟な生命戦略を妄想する。
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ヒトの体に残る退化器官の謎に迫った回です。
退化器官は、もともとの役割を終えたもので、長掌筋、体毛、鼻骨、眉弓、親知らずなどがそれに当たるそうです。
長掌筋は、木の枝をつかむ手首を支える筋肉で、サルからヒトへ進化したことで、サルのように木にぶら下がることがなくなり、退化しつつある筋肉だということです。
こうして進化する一方で退化するものがあり、専門家の方が話していましたが、進化と退化は表裏一体と考えることができると思われました。
役割を終えたと思った器官が、意外な働きをしていることも見えてきたそうです。盲腸(虫垂炎)になった際、虫垂を切除する方法がとられていますが、虫垂を切除した人は大腸がんの発症が約2.1倍になるということで、虫垂が健康を守る大切な役割をしていることがわかってきたそうです。
退化器官は、進化の過程で目立たなくなっても、ひそやかに陰で支えているポテンシャルを持った器官だと思われました。