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番組HPより)
オランダの大都市ハーグから、わずか5キロにある海岸に面したマリエンデル砂丘保護区。住民への飲み水を供給するために、70年ほど前に川から水を引き込んで貯水池を作ったところ、砂と緑と水が入り組んだ多様な環境が生まれ、たくさんの生きものたちを育んでいる。
そして、この独特な環境を支えているのはアナウサギ。いったいどういうことなのか?砂の大地で躍動する命の四季を見つめる。
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オランダのマリエンデル砂丘保護区で暮らす生きものたちを1年に渡って見つめた回です。
マリエンデル砂丘保護区は、海岸に200キロに渡って続く砂丘の一部で、その砂地に人の手で貯水池を幾つも作ったところ、その周りに緑地や森ができ、砂と緑と水が入り組んだ多様な環境が生まれたということです。
そんな多様な環境にはいろいろな動物が暮らしていました。
中でもアカギツネは、国内の他の地域に比べて10倍近い密度の200匹ほどが生息していて、ここで毎年子育てをしているそうです。アカギツネが砂地をさまよって獲物を探したり、可愛い子ギツネたちを子育てする様子が見られました。
またアナウサギも、ここの柔らかい砂地は、巣穴を掘って暮らすアナウサギにとって格好の環境で、繁栄していました。天敵がアカギツネで、キツネに追われると出入口から巣穴に入っては別の出入口から逃げだして、命をめぐる両者の攻防がありました。
このアナウサギ、ここの生態系の重要なカギとなっていて、砂丘のエンジニアと呼ばれているそうです。
天敵から逃れるためにあちこちに巣穴の出入口を掘りますが、巣穴はアカギツネや渡り鳥、カエルなど様々な動物たちの子育ての場や隠れ家として利用されていました。
また、食べた植物の種をふんとしてあちこちにまくことで、植物の広がりを助けているそうで、小さなウサギが多様な生きものを支えていることを知りました。