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番組HPより)
「背骨」は多くの役割を担う。頑丈な支柱として体を支えつつ、無数の筋肉を束ね神経を守る。なかでもヒトの「背骨」は特別だ。地面に対し“横”に進化していたものを“縦”に大転換。ひねりという回転軸まで作り二足歩行を可能にした。しかしその大きな進化は私たちに無視できないマイナス面ももたらしたという。「背骨」からヒトの根源を妄想する。
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背骨と進化の関係に迫った回です。
背骨はたくさんの骨の集合体による柔と剛を合わせ持つ器官で、研究者の方は、宇宙全体に匹敵するほど複雑なものだと話されていました。今のロボット技術でも全てを再現するのは不可能ではないかということです。
魚に代表されるように、動物は背骨を横にして進化してきましたが、ヒトの先祖が700年前ぐらいに初めて立って、背骨を縦にして暮らすようになる大転換が起こったということです。
魚やヘビ、ワニなどは、背骨が左右にしか動かないそうです。
チーターなど哺乳類は、背骨が左右に加えて、上下にも動くのが特徴だそうです。そしてヒトは、背骨をひねることができるのが特徴で、ひねりが二足歩行を可能にしたということです。
一方で、ヒトは背骨を縦にして暮らすようになったことで、腰痛というマイナスの面を持つようになったということです。
特に、現代人は座る時間が長いのが問題で、立っているときよりも座っているときのほうが背骨に負担がかかっているそうです。立っているときは膝や股関節でも重力を分散していますが、座ると背骨からダイレクトに骨盤へ負荷がかかっているそうです。
ヒトの背骨が精妙なバランスで成り立っていて、生命や進化の神秘を感じるお話でした。