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番組HPより)
長野県安曇野に精神科医の妻と暮らす作家・神林長平。デビュー以来40年以上、日々執筆に勤しむ日本SF界の大御所だ。今日も17歳の愛猫ビタニャを膝に抱えてコタツでパソコンに向かい、特異な「状況」を夢想、想像力の旅に出る。
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SF作家・神林長平さんと愛猫ビタニャの日々をつづった回です。
猫のビタニャは、17歳のオスで、ちょっとずんぐりとした白と茶の可愛い猫でした。家の周りをうろちょろしていたところ、最初は神林さんが箱を用意して外で飼っていたということです。
しかしある日、ビタニャが交通事故にあい、それから家の中で飼うようになったそうです。ビタニャは腎不全を患っていて点滴を受けているということでしたが、元気な様子でした。
よく鳴くさみしがりやで、神林さんのそばにいていつも一緒。飼い主が席を立ったりすると鳴きだすそうで、中断されるのでなかなか仕事に集中できないと言いながらも、神林さんがビタニャをかまってあげる様子が微笑ましかったです。
番組の中で神林さんが語られたことで、「リアルから自分を守るためにフィクションが必要で、私たちはこのフィクションの中にある守られている世界を現実だと思うことで安心して生きている」と言っていたのが印象的でした。
続けて、「人間ほど錯覚と虚構の中で生きている動物はいない。猫を見ていると、ああこういうものだと静かに現実を受け入れている」と言っていましたが、厳しくもある現実を、ありのまま受け入れる猫の生き方がたくましく思いました。