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番組HPより)
コロナ禍で一大ブームとなった「アマビエ」のように、映画やマンガ、インターネットなど、私たちのまわりには「妖怪」たちがいっぱい!でも何で日本人は妖怪が大好きなの?
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日本では、どうして1000種以上もの多種多様な妖怪が生まれたのか、その謎に迫った回です。
その起源は平安時代の京都にあり、当時、疫病や飢饉に見舞われ、人々は鬼のしわざと思うようになったのが始まりということです。
その鬼を姿かたちが見えるようにいろいろに描いた絵師たちがいて、百鬼夜行絵巻として描かれ、それが後世に影響を与えたそうです。絵師たちは、見えないものだから自由に描くことができ、想像力を発揮して鬼をいろいろな妖怪として描いたということです。
江戸時代になると、絵師の鳥山石燕(せきえん)が、古い絵巻や全国の民間伝承から妖怪を集め、1ページに1体ずつ妖怪を描いた妖怪画集を刊行したことで、江戸で妖怪ブームが巻き起こったそうです。
そして、漫画家の水木しげるさんが、そうした鳥山石燕の画図などをもとに、生涯で1000を超える妖怪に姿かたちを与え、現代に蘇らせたということです。水木さんは、「妖怪は作っちゃいけない。昔の人が感じたものだから、その形はそのままにしなくちゃいけない」という考えだったそうです。
ヌリカベやイッタンモメンなど、文字だけで伝わっていてどうしても形が分からないものは創作して、文字から想像して描いたそうで、妖怪文化を守り、次へ受け継ごうとする水木さんの真摯な姿勢を感じました。
平安に生まれ、それを受け継ぐ人たちがいたことで多種多様な妖怪が生まれ、多くの日本人を魅了していることがよく分かりました。