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番組HPより)
フランス文学者の鹿島茂さん。中学時代は日本文学全集を、高校では世界文学全集を片っ端から読破し、30代、フランスで過ごした経験から古書集めに没頭。本というデーモンに魅せられたと語る鹿島さんの読書術と驚異の古書コレクション、そして新たな“挑戦”に迫る。
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フランス文学者の鹿島茂さんが自宅の本棚を紹介した回です。
加島さんのもう一つの顔が古書コレクターで、40年以上、何万冊も古書を集めてきたそうです。それでもまだまだ集めたい思いがあって、人間の限界に挑戦、本はデーモン(悪魔)だからしょうがない、と言って苦笑いされていました。
都内の自宅には、玄関前の廊下から本棚があり、居間も本棚だらけで、壁という壁に本棚があり、様々な本で埋め尽くされていました。
圧巻は書斎で、豪華な古い百科全書や文学全書が棚に整然と並んで、重厚感があって素敵な部屋でした。
お気に入りは19世紀フランスの挿絵本で、30代にフランスで出会ったJ・J・グランヴィルという無名の画家の挿絵が入った本を集めるようになったのが、コレクターのきっかけだったそうです。
子供の頃からそうした網羅的な傾向があり、中学生から日本文学全集を、高校生から世界文学全集を片っ端から読んで、全作品を読破するのに一つの快感があったそうです。
修行、苦行のような読書にも思われますが、加島さんが言うように「本というのは読んでみないと分からない」ところがあり、「苦行としての読書」を勧められてユニークでした。