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番組HPより)
奈良時代から読み継がれてきた短歌の歴史に革命をもたらした歌人・俵万智(60)。280万部のミリオンセラー『サラダ記念日』や『チョコレート革命』。その歌は今なお多くの人を魅了する。平凡な日常の中にある、きらめきの見つけ方。言葉に生きる女性の物語。
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歌人・俵万智さんに長期取材した回です。
五七五七七の31文字で表現される短歌。1300年の歴史がありますが、古語を用いる文語体が主流だった伝統に、俵さんは歴史的な転換をもたらしたということです。それは、ふだんの会話で使われるような平易な言葉を用い、誰もが思いを伝えることのできる文学へと昇華させたということでした。
俵さんの短歌には、ありふれた日常の描写があふれているそうです。
そのことに関して、日常は同じことの繰り返しのようで平凡で、どちらかというとつまらないものというふうに思われがちかもしれないけれども、不意にときめきや思いがけないことがやってくるので、「本当に、日常は油断ならない」と話されていました。
そんな日常で起こった感情や思いや風景や出来事など、まだ言葉になっていないものを、31文字という制約の中で豊かに表現されて、とても奥深い世界だと感じました。