(番組HPより抜粋)
世界に例がない豊かな日本の伝統色。染織史家・吉岡幸雄が失われた材料や手法を探り、植物染めの再現に挑む。今回は一つの染料からさまざまな青色を染め上げる「藍」の物語
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日本古来の伝統技法により「藍」の色を作りだすまでの工程をたどった15分番組です。
蓼藍(たであい)という植物から、藍の染料となる「すくも」が作られるそうです。
蓼藍の葉を2か月かけて乾燥させ、それから枯草菌によって半年かけてゆっくりと発酵を進めてようやく「すくも」が出来上がるそうで、ここまで時間と手間がかかるものだとは思いませんでした。
その「すくも」に水を加えた藍の染料に、布地を入れて染めるのが「藍染め」です。
染める時間の長さによって青色が微妙に違ってくるため、たったひとつの染料から何色も染め分けることができるのが「藍」で、日本特有の多彩な青色の文化が育まれてきたということでした。
しかし、明治の末からの化学染料の普及をきっかけに藍の文化は消え去ろうとしており、染織家の吉岡幸雄さんは、自然素材から作りだされてきた日本の伝統色の復元に取り組んでいるということです。