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番組HPより)
イギリスで始まった気候変動対策の国際会議COP26。各国首脳が温室効果ガスの削減目標を掲げ、世界はかつてない勢いで脱炭素社会への大転換=「グレート・リセット」を図り始めた。脱炭素社会の“理想と現実”を見つめる。
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脱炭素社会へ向けた世界の取り組みの最前線を追った番組です。
各国が二酸化炭素を出さない社会への転換を急ぐ背景には、科学者たちが示した厳しい未来予測があるということです。地球の平均気温は、産業革命前に比べ現在すでに1.1℃上昇していて、このまま2℃前後まで上がると深刻な事態になることが分かってきたそうです。
2℃前後まで上がると、アマゾンでは高温や乾燥で熱帯雨林が焼失し、森が蓄えていた二酸化炭素が一気に放出されるということです。
北極圏では、永久凍土が溶けだし、地下に閉じ込められていたメタンガスが放出。メタンは二酸化炭素の20倍の温室効果があるということです。こうなると、4℃前後まで上昇し、人類がどんなに努力しても、もう元には戻せなくなるということです。
また、+1.5℃上昇するだけでも、健康に甚大な悪影響が現れることが分かってきたそうです。現在すでに1.1℃なので、あと0.4℃しかなく、12年ほどで+1.5℃に達すると予測されています。
現在、各国が温室効果ガスの削減目標を掲げて取り組んでいますが、
それが達成されたとしても今世紀末に2.7℃に達する予測で、目指すのは1.5℃以内で、いかに厳しいかがよく分かりました。
各国の中でも、フランスは積極的に取り組んでいる国だそうです。
着目したのが二酸化炭素の排出量の多い旅客機で、距離の短い国内路線を廃止し、その代わりに導入したのが夜行列車でした。夜行列車は、時代の流れで消えつつあったそうですが、脱炭素社会へ向けて、そうしたひと昔前の移動スタイルに戻ろうとする動きになっているのは良いなと思いました。