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番組HPより)
未曽有のコロナ禍で開かれた東京オリンピック。当初大きな期待を寄せていたのが、東京で宿を営む人たちだ。「夢」が「幻」となる中、オリンピックに彼らが見たものとは…。
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コロナ禍で開催された2度目の東京オリンピック。2つの老舗旅館の夏を見つめた回です。
東京の下町で創業72年と68年の老舗旅館を営む2つの家族が、今回のオリンピックに何を見て、どんな思いに至ったのかを見つめた記録でした。
当初はオリンピックの特需で宿は客であふれかえる予定でしたが、コロナの影響でキャンセルが相次ぎ、苦境に立たされていました。
創業68年の旅館は、68歳の息子と女将の91歳の母で守ってきた宿で、去年からほぼ休業状態ということでした。体力的にも経済的にも限界が近づいているところ、宿を続けるかどうか岐路に立たされ、
本人たちは明るく振る舞っていましたが、苦しい状況を映していました。
創業72年の旅館は、84歳の館主が、57年前の前回の東京大会も経験されて当時の宿はにぎわったそうですが、「今回はわくわくというものはない」と言って失意の表情を浮かべていたのが印象的でした。それでも、運転資金が底をつき借金が膨らむ中、息子が中心になってあの手この手で新しい客を開拓しようと試みて、宿を守ろうとする家族らの思いに触れました。