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番組HPより)
奈良市の平城宮跡歴史公園。今から1300年ほど前に造られた平城京の中心部の遺構を整備保存したもので、草地や池、ヨシ原などが広がる。
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奈良・平城宮跡に息づく生きものたちを見つめた回です。
遺跡の3分の2は草に覆われた草地で、そのほかに池や湿地もあり、変化に富んだ環境が広がるそうです。
草地は生きものたちの宝庫で、夏はバッタなど虫たちでにぎわい、その虫たちを狙ってツバメなど鳥たちが集まっていました。その草地は、遺跡の管理のため定期的に草刈りが行われるそうですが、見通しが良くなって受粉の機会を増やす花や、太陽の光が地面に差し込むようになって育つ植物もあり、人の営みによる変化もさまざまな生きものを育んでいました。
また、草地の一角にはススキの仲間・オギの群落があり、そこに巣をつくるカヤネズミが見られて、こうした草地は全国で減っている中、カヤネズミの貴重な住処になっているということです。
池の水辺に広がるヨシ原では、ヨシ原をねぐらとするツバメが夕方に空を埋め尽くすほど無数に飛び交って壮大な光景でした。こうした大規模なヨシ原も全国で減っているそうで、いにしえの都の跡に残る大切な自然環境に思われました。