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番組HPより)
紫式部が書いた長編恋愛小説「源氏物語」。その最古とみられる写本が発見された。写本を書いたのは鎌倉時代の歌人、藤原定家。知られざる苦闘、感動の秘話。
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去年、最古とみられる写本が発見された源氏物語。その写本を書いた藤原定家の心のうちに迫った回です。
54帖ある源氏物語。じつは作者の紫式部が書いたものは一つも残っておらず、現在に伝わるものは定家が書き写したものということです。
藤原定家は、平安時代に生まれ、鎌倉時代に活躍した貴族出身の歌人。鎌倉時代になって武士の時代が始まり、貴族の栄華も終わりつつあった頃で、貴族文化の結集である源氏物語を後世に伝えなければいけないと考え、写本作りに取り組んだということです。
写本作りは、内容に食い違いがありどれが紫式部が書いたものか見分ける必要など困難を極め、この時60歳を過ぎ、体に不調をきたしながらも執念で写本を作り続けたそうで、定家の強い使命感を感じました。