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番組HPより)
深海にすむ怪魚が伊豆の浅瀬に出現!電光石火の狩りは大迫力。海を漂う卵、天使のような幼魚の不思議な姿。驚きの生態が次々と明らかに!
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アンコウの知られざる生態に迫った回です。
名前はよく知られた魚ですが、ふだんは深海で暮らし、生きた姿を見ることは難しいそうです。しかし今回、駿河湾に面した冬の西伊豆で目撃されているということで、その姿をカメラでとらえようとしました。
日本でアンコウと呼ばれているのは「キアンコウ」という種類だそうです。「海の悪魔」とも呼ばれる、いかつい風貌でしたが、丸い目をしてどこか愛嬌もある魚でした。
ヒラメのような平べったい姿で、砂地に擬態して獲物を捕らえる待ち伏せ型のハンターだということです。
その狩りのしかたが、近くに来た獲物を大きな口でバクっと豪快に捕らえる電光石火の早わざでした。獲物をできるだけ引きつけるのがポイントで、そのため口の上には釣り竿のようなトゲがあり、さらに、その先端に疑似餌が付いていて、まさに釣り竿のように振って「魚が魚を釣る」というユニークな狩りでした。
冬、アンコウが西伊豆の浅瀬に集まってくる理由は、繁殖のためだということです。
アンコウの卵は、「卵帯(らんたい)」という無数の卵が集まった帯状をしていて、半透明の帯が海中をゆらゆらと漂って幻想的でした。
その卵から生まれた幼魚も、「海の悪魔」という大人の姿からは想像もつかない、はごろものようなヒレをひらひらさせて泳ぐ天使のような姿で神秘的でした。