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番組HPより)
国立競技場を出て、浅草や東京タワーなどを巡って戻ってくる42.195km。東京オリンピックのマラソンが、札幌開催になる前に予定されていたコース。この幻のコースを大会期間中にゆけば、いったい、どんな出会いがあるだろう。
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東京オリンピック期間中の8月6日から3日間、当初の予定だった東京の幻のマラソンコースで出会った人々にお話をうかがった回です。
コロナ禍、出歩く人はまばらで、五輪を開催しているという感じがしない街の雰囲気でした。
「今、人生の何キロ地点ですか?」という質問で出会った人たちにお話をうかがうと、これから走り出すところという方や、終盤の35キロ過ぎという方など、さまざまでした。
偶然、公務員の競歩選手との出会いもありました。その方は、今回のオリンピックの選考会に出場しましたが、選ばれず、競技選手として一線から退く決断をしたということでした。オリンピックのことを思い出すだけで苦しい気持ちになることもあるそうですが、またゼロから頑張っていこうと次の道を前向きに歩もうとされていました。
終盤に出会った北海道出身の元建設業の男性は、無理がたたって10年前に体を壊し、家もお金もなく、その日暮らしをしているということでした。唯一の楽しみがラジオだそうで、東京の片隅、道端に座り込んで、その時ふるさと北海道で開催中のマラソンの実況を聴き続けていたのが印象的でした。