(番組HPより)
中国山地の山あいの蒜山地区は水が豊かな里。古くから湿地のヒメガマを刈り、その茎でゾウリやカゴを作ってきた。人々が毎年ガマを刈る湿地は多様な水辺が保たれ、大型の美しいトンボ・オオルリボシヤンマが産卵に飛来する。
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岡山県真庭市、蒜山(ひるぜん)地区の里山の風景を見つめた回です。
蒜山地区は、かつて大きな湖だった場所が干上がった地にある集落で、今は湖の底にあたる場所から絶え間なく湧き水が出て、水に恵まれた里山だということです。
家々の間を流れる小川には、この地域の清流だけで見られるヒルゼンバイカモの水草が見られて、きれいでした。
この一帯の湿地では、ヒメガマが湿地を埋め尽くすほど生え、ガマは成長が速く、2m近い背丈になるということです。
人々は毎年、ガマを刈って、約650年前から、そのガマの茎でかご作りをしてきたそうです。ガマで作ったかごは、雨にも強く丈夫で、オーガニックな風合いが若者にも人気ということでした。
また、毎年ガマを刈ることで、湿地の水辺の環境が良好に保たれているということです。そこでは、ルリ色の斑点模様が美しいオオルリボシヤンマが飛び交う姿が見られて、貴重な水辺の風景に思われました。