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番組HPより)
宮城県沖に浮かぶ小さな島、金華山。島に暮らすニホンザルは、秋、森の豊かな恵みを糧にする。しかし、厳冬期には食べ物が不足。飢えをしのぐため珍しい行動を見せる。
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秋から冬、宮城県沖に浮かぶ島、金華山に息づく生きものたちを見つめた回です。
周囲約26キロの小さな島で、ほぼ全域に森が広がっているそうです。島には神社が一つあるだけで、古くから霊山として信仰されてきたため、島の自然はほとんど手つかずで残されているということです。
島には、たくさんのニホンジカとニホンザルが暮らしていました。
ニホンジカは神の使いとされ、約500頭いるそうです。ニホンザルは約240匹いて、生息密度として高いそうです。
秋の実りの季節、サルたちはブナの実やクルミなど森の恵みを受けることができますが、一転して冬は、小さな島の限られた環境では冬のあいだ森の食べ物が極端に少なくなり、落ち葉の下の細い笹の茎や根っこを探ったりして、飢えをしのごうと懸命に食べ物を探す様子が見られました。
さらに、サルたちが波打ち寄せる海岸にやって来て、海面ぎりぎりに近づいて海藻をとって食べる行動が見られ、こうした海の幸を食べる行動はサルの仲間では世界的に珍しいということです。
海藻は水温が最も下がる冬に成長し、森の食べ物が乏しくなるこの時期、海藻があるから小さな島でたくさんのサルが生きてこられたそうで、小さな島の限られた恵みを受けながらたくましく生きる姿がありました。