NHK映像の世紀バタフライエフェクト「世界を変えた“愚か者”フラーとジョブズ」

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番組HPより)
「宇宙船地球号」という概念を唱え、人類と地球との調和を説いた思想家バックミンスター・フラー。フラーの思想は、無数の若者たちを突き動かす。その中に、若き日のスティーブ・ジョブズがいた。常識に抗い続けた、ふたりの「愚か者」が起こした奇跡の物語である。

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バックミンスター・フラーとスティーブ・ジョブズ、世界を変える偉業を成した2人の足跡をたどった回です。

思想家バックミンスター・フラーは、1960年代、「宇宙船地球号」という概念を唱え、いち早く人類と地球の調和を説いた人物だということです。
しかし、もともとは失敗続きの発明家だったそうです。「現代のレオナルド・ダヴィンチ」と称される一方、奇抜なアイデアのうえ失敗ばかりで「無能、夢想家」と揶揄されたそうです。

それでも、フラーは「最小のもので最大を成す」という信念のもと、その考えを実現しようと挑戦を続け、やがて、発明したドーム型建築が広く浸透していくようになりました。

そしてフラーは、最小のものから最大を成すという思想の延長線上に、「宇宙船地球号」という新たな言葉を打ち出しました。それは、地球を一つの宇宙船とたとえ、乗組員である人類は、航海を続けるためには争いをやめ、限りある資源を有効に使わなければならないと説いたものでした。

その時代、世界各地で大量生産、大量消費がもたらす環境破壊が深刻化し始めていた頃で、宇宙船地球号は時代のスローガンとなっていったということです。

その頃、そんなフラーの思想から生まれた本が「ホールアースカタログ」で、当時のヒッピーたちがバイブルとしたこの本を、若きスティーブ・ジョブズはいつも持ち歩いていたそうです。

ホールアースカタログは、のちにヒッピーカルチャーが下火になり廃刊となりますが、この最終号の裏表紙に書かれていた言葉が、ジョブズにとって、いつもこうありたいと願う信念となり、コンピューター界に革命を起こしていくことになりました。

異なる時代、波乱万丈の人生を歩んだ2人が、あるとき交差し、2人の歩みがひとつながりの美しい物語になって感動的でした。
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