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番組HPより)
カナダの北部に広がる針葉樹の森。真冬には、時に-60℃にもなる地球上最寒の森の一つ。この厳しい環境にもトナカイやオオヤマネコ、オオカミなどたくさんの生きものたちが暮らす。ここには厳しい冬を生き抜くための「生命線」と言われる場所があるからだ。
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カナダ北部ユーコン準州の森にある謎の凍らない水場に集まる動物たちを見つめた回です。
-60度にもなる極寒の冬には、ツンドラの原野は雪に覆われて川は凍りつきますが、川の片隅に凍らない不思議な水場がありました。ポリニヤと呼ばれるその水場は、地下水が噴き出して凍結を防いでいるのではと考えられるということです。
その水場に専門家がカメラを設置して、長い冬、5か月にわたって集まってくる野生動物を観察しました。
水の中にはたくさんの魚がいて、その魚を目当てにハクトウワシ、カワウソ、ミミズクなど様々な動物がやって来ていました。大きなクマも現れて、冷たい水に入って体に付いた水が凍り、体じゅうに氷を付けて懸命に魚を狩る姿が印象的でした。
その中で、もっとも頻繁に姿を表したのがオオカミで、群れで毎日来て、ここで魚を獲っている姿が撮影されました。本来、陸上の獲物を狩るオオカミが水に入って魚を獲っているのは不思議な光景でしたが、ユーコンのオオカミは大昔から冬にこうして魚を獲ってきたと考えられるということです。
極限の環境に暮らす動物たちにとって、まさに「生命線」と言えるかけがえのない水場でした。