NHKスペシャル「海の異変 しのびよる酸性化の脅威」

- 映画・テレビ鑑賞
番組HPより)
あなたは知っていますか?いま、海の中で大変なことが起きているのを。

深刻さを増している地球温暖化。
原因とされるのは、人間の活動によって放出され続けている二酸化炭素。
その増えすぎた二酸化炭素を、世界中の海が大量に吸収している。
でも、そんな大切な海に、恐ろしい異変が起き始めている。

「海洋酸性化」だ。

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世界の海で起き始めている異変「海洋酸性化」に迫った回です。

人間の活動によって放出された大気中の二酸化炭素を、海の水は吸収する性質があるということです。しかし、大気中の二酸化炭素が増え続けている今、大量の二酸化炭素を吸収した海の水が酸性化し始めているということです。

この酸性化によって被害を受けているのがプランクトンなどの小さな生き物たちで、小さな生き物たちの異変は、それを食べている大きな生き物たちの異変につながり、このまま進むと2100年には、海の生き物の5分の1が消滅してしまう恐れもあるということでした。

地球温暖化の影響が特に進んでいる北極海で、日本の研究者たちが、
翼足類という炭酸カルシムの殻をもったブランクトンの調査を行ったところ、酸性化による溶解で殻が薄くなったり穴が開いていたりしていて、とても深刻な結果でした。

日本近海では、近年サケの不漁が続いていて、温暖化による海水温の上昇が原因だと考えられてきたそうですが、そうではなく、長引くサケの不漁には翼足類のプランクトンの減少が関わっているかもしれないということです。

海が二酸化炭素を吸収するしくみは「生物ポンプ」とよばれ、今増え続ける大気中の二酸化炭素を実質ゼロにできれば、生物ポンプの力によって酸性化が減っていくため、今後の人間の努力しだいだということです。

人間の活動による地球温暖化が、こうした海の水質にも大きな影響を及ぼしていることを知り、考えさせられました。
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