長良川鵜飼 コロナと戦う伝統漁法
産経ニュース
夜のとばりに包まれる岐阜市の長良川。かがり火に照らされた6隻の鵜舟(うぶね)が川面を進みます。
岐阜市の長良川で行われている国の重要無形民俗文化財「長良川鵜飼」。
コロナ禍の影響で、開幕延期や休止を余儀なくされましたが、3年ぶりとなる通常通りの開催にこぎつけたといいます。
1300年の歴史を持つ長良川鵜飼は、6人の鵜匠が指揮を執るといいます。いずれも宮内庁から「式部職鵜匠」の辞令を受け、世襲されているといいます。
長い伝統を誇る鵜飼も、コロナ禍の影響を避けられず、例年約10万人が乗船する鵜飼観覧船も、昨年は約1万4千人まで落ち込んだそうです。
鵜匠の一人、山下哲司さん(66)は「将来どうなるのか。昔ながらの形で続けられるのか」という不安の中、鵜の体調に目を配りながら再開をひたすら待ったといいます。
鵜と鵜匠を照らすかがり火は、絶えることなくともり続けます。