トヨタ、出荷の一部無人化へ 拠点工場で「2024年問題」に対応
産経ニュース
トヨタ自動車は19日までに、工場から出荷する車両を運搬車に運ぶ完成車物流を無人化する方針を明らかにしました。
物流業界の人手不足が懸念される「2024年問題」に対応し、人海戦術で行っている完成車の移動作業を段階的に自律走行する搬送ロボットに切り替えるといいます。
元町工場では、今月から「VLR」と呼ぶ車両の自動搬送ロボット1台の運用を始めたそうです。VLRは荷台が昇降・伸縮して異なるサイズの車に対応。高精度の衛星利用測位システム(GPS)による交通管制で、最適な経路で車両を運ぶといいます。
一方、トヨタは令和8年に投入する予定の次世代電気自動車(EV)の自走生産ラインの実証の様子を元町工場で公開しました。
組み立てた完成車が無人運転で検査工程へ移動する技術を一部で実用化済みで、現在は次世代EV向けに、ベルトコンベヤーを使わず、車両が自走する組み立て生産ラインの開発・実証に取り組んでいるといいます。実用化すれば生産から検査、出荷準備までを一貫して車両が自律移動する「次世代工場」の実現が近づくとみられます。