共生へ舞う万羽鶴 鹿児島・出水
産経ニュース
国内最大のツルの越冬地として知られる鹿児島県出水市を紹介しています。
今月5日の調査で飛来したツルは過去最多の1万7315羽を記録。
24季連続で1万羽を超えたそうです。越冬するのは世界に生息するナベヅルの9割、マナヅルの5割を占めるといいます。
なぜツルは出水へ来るのか。20年近く出水でツルの調査をしてきた同市ツル博物館の学芸員は、「はっきりした理由はわかりませんが、ツルのためにエサ・寝床・安全を確保してあることなどが挙げられます」といいます。
かつて各地で渡り鳥と人は共生していましたが、水田地帯などで宅地開発が進み越冬地が激減。ツルによる農業被害もあり、「人とツル、どちらをとるのか」といわれていたときもあったといいますが、同市はねぐらの設置や餌をまくなどして共生することを選んだといいます。
一方で専門家からは過密化による感染症リスクも指摘され、環境省などは分散化計画を進めており、今後も、人間とツルがどう共生していくかが課題とされます。