錦秋の森 揺られながら 長野・赤沢森林鉄道
産経ニュース
長野県上松(あげまつ)町の赤沢森林鉄道を紹介しています。
樹齢300年を超える木曽ヒノキの林の中を走る全長1・1キロの観光路線です。
前身は大正5年に開業した木曽森林鉄道の一部。
林業が盛んだった一帯で膨大な量の材木を運び、山奥で働く人たちの生活物資や人員輸送を行っていたといいます。同森林鉄道は全盛期には総延長が400キロを超え、日本最大規模を誇ったそうです。
しかし、自動車運搬の発達に伴い、各地の森林鉄道は衰退。
国内で最後まで残っていた木曽森林鉄道も昭和50年に廃業したといいます。
観光路線として復活したのは、その12年後。
伊勢神宮の式年遷宮のため、赤沢で切り出したご用材を運搬したところ、復活を求める声が高まったのがきっかけだといいます。
時速8キロで走る窓ガラスのない客車からは、色づいた木々や渓流など豊かな風景を楽しめるといいます。
車窓に流れるつかの間の錦秋。
その先には歴史の鉄路がどこまでも続いています。