満天の星と「共生」 美星町の冬 岡山
産経ニュース
美しい星が降る郷-。
岡山県の南西部に位置する井原市美星(びせい)町を紹介しています。
人口約3700人の地区に夜のとばりが下りると、その名にふさわしい壮大な星空が広がるといいます。晴天率が高く、気流が安定しているため光の揺らぎが少なく、観測の適地として天体ファンに人気だそうです。
貴重な星空を守ろうと、町は昭和末ごろから「星空保護」を始めたそうです。人工の光が過度に夜空を明るくしてしまう「光害」を減らすため、平成元年に全国の自治体で初めて光害防止条例を制定。「町が真っ暗になる」と反発もありましたが、啓発イベントを重ね徐々に住民にも理解が広がっていったといいます。昨年は、町内の740カ所の防犯灯や屋外照明を上空に光が漏れにくいものに交換。
こうした活動が評価され、今年11月、NPO団体「国際ダークスカイ協会」(本部・米国)から「星空保護区」に認定されたそうです。国内では西表石垣国立公園(沖縄県)、神津島(東京都)に次ぐ3例目。
空気が澄み渡る冬。地域の人たちの努力によって守られた空に、星が美しく輝く季節を迎えます。