石の文化が生んだ「まほろばの里」 山形・高畠町「瓜割石庭公園」
産経ニュース
山形県高畠町の採石場跡地を一般開放した「瓜割(うりわり)石庭公園」。
大正12年から平成22年の閉場まで、石工たちが「高畠石」と呼ばれる凝灰岩を切り出していたそうです。
採石の跡が残る岩壁は高さ30メートルにも及ぶといいます。
熱に強く、丈夫な高畠石は、旧駅舎や鳥居など町の至る所で見ることができるといいます。
かつては町内に十数カ所あった高畠石の採石場も瓜割石切場の閉場を最後に、職人の後継者不足やセメントの普及などでもう採掘されていないといいます。しかし、今も町を歩けば、民家の塀や敷石で高畠石を目にし、折々で再利用され、使われ続けているそうです。
果実畑や稲田が広がり「有機農業のふるさと」として知られる高畠町。住民らが古語で「素晴らしい所」を意味する「まほろばの里」と誇るこの地に、古(いにしえ)から続く石の文化が彩りを添えています。