グランドキャニオン、ドーバー…北海道でぶらり地層ウオッチング 乙部町 産経新聞
「東洋のグランドキャニオン」に「東洋のドーバー」。北海道に外国の有名景勝地になぞらえられる景観を楽しめる町があるそうです。
道南部の日本海側に位置する乙部町。
海岸沿いの国道229号を走っていると、そびえ立つ絶壁が目に飛び込んでくるといいます。
米国の峡谷グランドキャニオンに見立てられる「館の岬」は、約500万年前に噴火した海底火山の灰と黒い砂岩が交互に堆積し、地殻変動で隆起したものだといいます。きれいなしま模様を描く地層が目をひきます。
町南部の滝瀬海岸には高さ約15メートルの白い断崖が500メートルほど続くそうです。「シラフラ」と呼ばれるこの絶壁は、火山が噴き出した白い軽石が堆積してできたといいます。英国のドーバー海峡の崖に似ていると、人気の撮影スポットになっているそうです。
町では海沿いで5カ所、内陸で1カ所の計6カ所で地層を間近に観察できるといいます。
なぜ乙部では、これほど多様な地層が見られるのか。
現在の乙部町のあたりは数百万年前は海底だったそうです。
その頃は周辺の火山活動が活発で、海底には砂や泥だけでなく、溶岩や火山灰などさまざまな堆積物がたまり、その後、地殻変動で地盤が隆起し、それらが陸上に現れたのだといいます。